昨日の記事
『公認会計士試験の論文式本試験への勉強方法』
http://ameblo.jp/cpakunimi/entry-11791001574.html
について、財務会計論の計算(簿記)と理論(財務諸表論)の配分ややり方は、どうすればいいのですかと質問を受けたので、その辺についてもう少し詳細に説明します。
まず、財務会計論の論文については、計算(簿記)が70点~80点程度、理論(財務諸表論)が130点~140点程度出題されますので、理論のほうが重要性は高いです。
かつ、計算(簿記)も第3問は総合問題ですが、第5問は会話形式の個別ごとの問で聞かれるため、総合問題対策以外は、短答の知識で論文は大丈夫です。
そのため、総合問題対策はには時間をある程度使いますが、
全体としては、
理論(財務諸表論)に7割・計算(簿記)に3割が目安になると思います。
そのうえで、理論(財務諸表論)の勉強方法については、
1.取引のイメージ・財務諸表に与える影響を理解する
各論点が、どのような取引についての論点であり、かつ、その取引が最終的に財務諸表に与える影響をしっかりと全体像で理解することが重要です。
特に、財務3表のうちのB/S・P/Lに与える影響はしっかり押さえたいです。
2.簿記の会計処理と合わせてしっかりと押さえる
上記の結論の財務諸表の影響と合わせて、簿記の基本的な会計処理とセットで必ず押さえてほしいです。
その際には、仕訳をイメージし、そのうえで、財務諸表にどのような影響を与えているのかを押さえることが必要です。
3.適正な財務諸表の作成にどのように寄与しているかを考える
さらに、最終的な財務会計論の目的は、いかに、実態に即した適正な財務諸表を、現実的に費用対効果を勘案して、作成開示するかという点です。
そのため、各会計処理や論点の財務諸表に与える影響が、どう適正な財務諸表の作成開示に寄与しているかまでしっかり押さえてください。
短答式でも、論文式でも、財務諸表論を苦手にしている方は、理解が弱い傾向があると考えています。その理解というのが、どういう取引で、どのように財務諸表に影響を与えているかという全体像が理解できていないことが特に多いです。
たとえば組織再編であれば、どういう取引で、結局財務諸表にどう計上したいのかという全体像の考え方をおろそかにしたまま、各仕訳や各会計処理の論拠を押さえていても、正確なイメージができていないので、間違ったことを書いてしまったり、単純暗記に走り、覚える効率が悪いのみならず、まっすぐ問いに答えれない、さらには、ちょっとひねられると何を書いていいかわからないという状況に陥りやすいです。
そのため、まずは、一つ一つの論点について、取引のイメージや全体像の理解をしっかり行い、そのうえで、財務諸表の結論を押さえることを優先してほしいです。
この段階が終わった段階で、各論点ごとに、骨格・重要語句・文章の肉付けという段階に進むことが効率的になります。
6月以降は文章の肉付けに専念したいので、5月末までに、しっかりとその下準備まですることがとても大切だと思っています。
ブログ等で、質問していただいた内容で、多くの人が同じ質問を抱いていそうなものは、今後、なるべく、こういう形でお答えしていこうと思うので、気軽に質問してください。
『公認会計士のお仕事と正体がよーくわかる本』
勉強方法や合格後の魅力について、いろいろ書いていますので、勉強中の方にもおすすめですので、是非、読んでもらえればと思います。
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初めて論文を受けるものです。的外れでお答えしにくい質問かもしれません。しかも長文…。
もしご回答いただましたら幸甚です。
先生の論文の勉強方法、バランスの話しを繰り返し読みました。
ありがとうございます。
6月でほぼ講座のメニューが終了するので勝負はここからと思います。
6月7月と各科目のおさえるべき論点を月間スケジュールにおとしこみ、本試験までに何ができるか、仮に論点13コなら一ヶ月で2回まわすのに一週3~4コの論点、そこから週間スケジュールを組み立てることになるでしょうか。
超直前期の8月はさらに初旬、中旬、前日と区分し、重要論点を繰り返したいと考えています。
とはいえ、学習の仕方やスケジュールをうまく組み立てることができるのか、取捨選択は正しいのかが正直わからず気持ちは焦るばかりです。
得点力をアップさせるため、7科目の重要論点を効率よく行うための直前期の学習スケジュール(絶対におとせない各科目のポイント、優先順位)を具体的にお示しいただくことはできないでしょうか。
正直なところ8月、何日~何日、この科目のココ!みたいな…。
勉強の進み具合が人それぞれというのは重々承知していますが、もしよろしければ目指す指標をお示しいただければと思いました。
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>りんごさん
ご質問の内容は理解しましたが、なかなか詳細なものは、学校ごとに資料も違いますし、今のレベルにおいても違うので、詳細な具体的事案は、CPAでも定期的な個別面談で実施している状況です。
かつ、文章で書くとなると相当な長文になるので、この質問は、申し訳ないですが、ご自身の学校の講師の方にご質問していただいたほうがいいと思います。
ただ、基本は、重要性の高いところを5回転・6回転し、重要性の低いところは1回転から2回転する。重要性については、基本は論文の網掛けや、普段の講義や答練の解説で重要性の一覧のようなものを科目ごとに説明受けていると思いますので、それをベースに、個人の現時点での論点ごとの実力を加味して、回転数を決めていくことがお勧めです。
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早速のお返事、ありがとうございました。
方向性としては間違っていないと確信できました。
直前期におさえる論点を意識しながらランク付けし、時間を有効に活用できるようメリハリつけていきます。