問題集について,1冊を何度も反復するのか,何種類にも手を出すのか?
資格の勉強をやっているとこういう悩みを持つ方も多いと思う。
結論から言うと,私の結論は,
『1冊を何度もやり,完璧にするべき』!!
その理由は,勉強の質に理由があります。
1冊の問題集を完璧にしたにもかかわらず,点数が伸びない時は,勉強のやり方がよくない可能性が高い。
そのやり方の改善をせずに,2冊・3冊と量だけを増やしても,根本の原因は何ら解決されない。
これは,答案練習でも同様のことが言える。
点数が伸びないため,ひたすら問題を集め,解く方がいます。
これも,勉強の方法を見直すのではなく,とりあえず,量をやってみるという方法に行ってしまっている。
思考を停止させ,量に走っても,多くの場合解決しない。
やり方を改善し,効果的・効率的に学習しなければならない。
たとえば,簿記の総合問題で,集計ミスが多いので,総合問題をもっともっとやりたいという方がいる。
50問以上やっているのに。
これは,なぜ集計ミスが起こっているのかを考えていない。
普段一つひとつの論点を学習する際に,どの勘定科目が動いているのかを意識して,勉強していない。
そうすると,いきなり総合問題で,その勘定科目がどの論点で動くのかを即座にイメージできないため,
集計ミスが生じてしまう。
確かに,総合問題を500問・1000問解けば,少しずつ改善すると思う。
しかし,効率が非常に悪い。
それよりは,普段の学習時に,論点ごとに集計漏れになりそうな勘定科目に意識を置いて抑えることをする。
その方がよっぽど,効率よく,全論点について対応できるようになる。
合格するために必要なこと,それは,正しい勉強方法を行い,
テキスト,問題集や答案練習を1セット習得する。
これは,単にその問題集が解けるようになる,答案練習が解けるようになることではない。
知識を網羅的に抑え,
解き方を納得し,
次に同じような問題が出たときに,
必ず解けるという状態を目指す。
本番の試験では,まったく同じ問題は出ない。
だからこそ,問題集が解けることが目的ではなく,問題集・答案練習を解くことで,理解や解法や知識を整理する。
そして,同じような問題が出題された場合に,確実に解けるようにすることが目的である。
目的と手段を混同してはいけない。
勉強をしていると,つい,問題集・答案練習を解くことが目的になっていることがある。
何のために,問題集・答案練習をやっているのか。
もしろん試験に合格するため。
この方法が間違っている場合に,やみくもに問題数を増やしても効果はほとんど上がらないばかりか,
非常に不効率になってしまう。
もちろん,質の高いテキスト・問題集を選ぶことは大切。
しかし,勉強経験が長い人ほど,色々な資料に手をだし,
多くの問題を解いているにも関わらず,成績が伸びないという悪循環に陥っている。
1回で合格する人と3回受けても合格しない人では,解いた問題数は3倍近い差があると思う。
それにもかかわらず,なぜ,3回受けても合格していないのか。
問題数をこなせば解決しないことを意味している。
この原因は,勉強方法が間違っていることに尽きる。
そのやり方を直さなければいけない。
資格試験に1回で合格する人ほど,一つの教材を反復している事実を忘れないでほしい。
不安になり,色々なものに手を出したくなる気持ちは,とてもよくわかります。
しかし,それが合格に対して,決して近道ではないことを伝えたい。
原因を分析し,改善し,正しいやり方で1セットを完璧に習得することをめざしてほしいと思います。