ちょっと最近価値観について考えることがあったので,
今日は価値観について自分の思うことを述べてみようと思います。
価値観とは,何が大事で何が大事でないかという判断、ものごとの優先順位づけ、ものごとの重み付けの体系のこと。
人によって価値観は異なり,異なる価値観を理解し,受入,相互理解することが大切と言われているし,そのことについては,心から賛同する。
しかし,もう少し価値観について理解を深化させたいと思った。
例えば,誠実であるべき
誠実でなくてもいい
これも価値観であるが,この違いは,本質ではなく,
誠実であるべき中で,何を誠実と感じ何を誠実でないと感じるかが,価値観の相違の難しいところ。
つまり,誠実であるほうがいいというのは,多くの人の価値観として共通しているのにもかかわらず,
何を持って誠実と感じるかという価値観が人によって異なっているだけである。
例えば,礼儀がないことを持って誠実でないと感じる方もいる。
裏表があることで誠実でないと思う方もいる。
言葉を濁し,嘘は言っていないと言い張る人を誠実でないと感じる人もいる。
一貫性がないことで誠実でないと感じる方もいる。
規則にルーズであることで誠実でないと感じる方もいる。
つまり,すべての物事をどう捉え,どう感じるかという価値観が人によって本当に異なっている。
また,頑張ったほうがいいという価値観も,多くの人が賛同する中で,
頑張る程度の違いに価値観の相違が現れ,
また,何に対して頑張るべきかにおいても価値観の相違が現れる。
何かのグループに属した時に,そのグループに本気な人と,片足を突っ込んでいるだけの人では,
頑張ることは大切という価値観は共有されているにもかかわらず,ここががんばりどころなのかという判断が異なっているだけである。
原発問題にしても,命が大切という価値観は共有されている中で,
放射能というリスクを回避することが大切と考える価値観と,
経済に大きなマイナスを生じさせないことこそ,医療・生活保護・雇用・介護等の原資を守り,命を守ることにつながるという価値観の相違に過ぎない。
また両者のバランスをどのように捉えるかの違いなのだと。
何を我慢し,何を優先させるのかの違い。
その上で,自分の価値観と異なる場合に,
敵視する・軽蔑する
あいつとは合わない
ああいうやつはダメだ
等々の自分の価値観に照らし合わせた判断を行うのが人間という生き物であると感じている。
そうだからこそ,価値観について,以下のことを気を付けていかないといけないと感じた。
1.自分自身への理解を深化させ,自分の価値観を知り,確立する!
自分の価値観を持つ
様々な問題について、自分なりの持論を持ち、決断していくためには、
自分の価値観というものがあることが大切。
もちろん、価値観は、変化するもの。
様々な経験や体験を通じ、変化しながらより強固なものになっていく。
価値観が定まっていないと、判断する際の軸がぶれてしまう。
また,目の前の事象に対して,感情や感覚で判断してしまい,自分としての主張の一貫性が保たれない。
だからこそ、信念を持ち、決断していくためにも価値観を大切にしてほしい。
また、自分の価値観に対する理解を進化させるためには、自分自身を知ることなのだと思う。
自分が大切にしたいものを自問し、自分の大切にしたい価値観と素直に向き合うこと。
2.他人の価値観を理解することの重要性を認識する!
自分と異なる価値観を持つ人の価値観や考え方を理解するように努めることなのだと思う。
どういう価値観に基づき,物事をどのように捉え,どう考えているのかを。
そこを理解した上で,初めて建設的な議論が論理的にも行うことが可能なのだと思う。
特に,相手が感情的になりやすい時ほど,まず相手の価値観を理解しないと,感情論のぶつけ合いで終わってしまい,議論が空中戦のまま一向に解決の糸口が見えない。
3.絶対に正しい価値観などないということを認識すること!
自分の価値観を確立することは大切であるが,その価値観が正しいと思わないことなのだと思う。
だからこそ,他人の意見に耳を傾け,自分の価値観の中の修正するべき点を常に模索する。
ただ,何でもかんでも他人の意見に左右されていては意味がない。
一旦,受け入れたうえで,しっかりと自分で考え,どうするべきかを判断する。
そのためにも,謙虚さは大切にした中で,自分の信念はしっかり持っていなければいけない。
4.価値観で人を否定しない
価値観が異なるのは,物事の捉え方が異なっているに過ぎない。その人の人格まで全否定するようなことではない。
しかし,多くの場面で,価値観が異なる人は,絶対的な悪であり,自分の敵であり,何としても論破しなければいけないという気持ちを抱く人も多い。
その状況で,相手の価値観を理解して,お互いに建設的な議論を行わない限り,いくら論破してもその場をしのいだだけで,何も解決はしていない。また同じような問題がもっとひどいレベルで生じるのは時間の問題である。
ツイッター等でも,価値観の異なる人をひたすら罵倒している人を良く見かける。本人のストレス発散のつもりなのかもしれないが,何も解決しないばかりか,実は本人も余計にストレスがたまるだけなのではないかなと感じてしまう。
また,会議や話し合いでも,とりあえず異なる価値観の人を否定だけする人。違うところダメなところを批判するのは,簡単だし,すべてにおいて完璧な人間,完璧なアイデアなどないにも関わらす,自分の価値観から照らし合わせ,ダメなところだけ批判し,まったく建設的な議論をしようとしないことも問題だと感じている。
5.人に自分の価値観を押し付けない
自分の価値観を持ち,自分の価値観を相手に伝えることが大切。
しかし,価値観を強要するのは良くない。
自分はこう思う。その理由はこうである。ということは相手に伝えるが,
相手がどう思う。その理由はこうである。ということをしっかり聞き,それをまずは尊重する。
その上で,どう考え,どう行動するかは,各自の問題であり,人に強要されるレベルの話ではないと思っている。
こんなことが最近価値観についての自分が思っていることです。
まあ,この文章自体がすべて私の価値観に基づいているものであり,異なる価値観の人からすれば,何言ってんだということになってします。
しかし,異なる価値観の人が大勢いるからこそ,自分の考えや価値観を発信することが大切なんだと。
そうすることで,新たな気づきや,異なる価値観を持つ人との建設的な議論が生じ,より思考や価値観が洗練されていくのかなと。
よって,他人の意見や考え方と異なって当たり前なのだと。異なるからこそそこから相乗効果が生まれるのだと。
そう思いながら,今後も色々な価値観の人と,出逢い,理解し,建設的な議論をしたいなと思っています。
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