前回の考える力について,公認会計士の勉強にあてはめて,述べたいと思います。
2種類の考える力
一つは,答えのあるものを論理的に考え、しっかり習得する力
もう一つは、答えのないものを論理的に考え、答えを導き出す力
公認会計士の勉強で,各論点を理解する力は,前者の力である。
論点ごとの考え方を体系的に理解し,問題を解けるようにする。これは,答えのあるものを論理的に考え,しっかり習得する力である。
まずこの力は何よりも必要である。
その上で,答えのないものを論理的に考え,答えを導き出す力が求められる。
例えば,
理解と暗記のバランス
忘却曲線を意識した反復のバランス
原因分析
時間管理
重要度に基づく優先順位の判断
等々
各項目の本質や基本的なやり方である原理原則を伝えることはできるが,唯一絶対の答えのない問題。
その時には,最終目的である短期合格を達成させるために,
ひとり一人の強み・弱みや費やせる時間等を勘案し,
最適なバランスを模索するしかない。
この作業は,決して100点の解答などない中で,
常に試行錯誤しながら模索する作業が必要であり,
悩んだり,壁にぶつかりながら,正解を探していくしかない。
その時に,本質だけは常に意識しなければいけない。
理解することの意味・効果
暗記することの意味・効果を正確に理解し,
そのための方法も正しく理解する。
その上で,今の自分の現状に当てはめ,
かつ,重要性を加味して,論点ごとに使い分けるようなことが求められる。
そして,100%の正解はないということを理解してほしい。
だからこそ,こちらからのアドバイスを鵜呑みにして,アドバイスの内容を考えずに実行するだけでなく,
アドバイスの意味をしっかり考え,それを使いこなすかどうかという意識を持ってほしい。
だからこそ,しっかり考えることを疎かにしないでほしいと思っている。
本質は伝える
意味・目的・やり方も伝える。
ただ,それをどのバランスで,ケースごとに使いこなすかは,本人にしか判断できないことである。
常に模索しながら,前進し続ける。
その上で,より,正しいバランスを目指し続ける。
その結果,自然に,より良いバランスに近づいていける。
100%正解がないのだから,すっきりしない人も多いかもしれないけれど,
社会では答えのない問題に,少しでも正しい答えに近づくことが求められている。
また,答えがないことに,悩みすぎても意味がないと思っている。
このような答えのない問題だということを理解し,
その中で,より良いバランスを常に模索し,少しでも近づくという感覚でいいのだと思う。
だからこそ,完璧を求めすぎずに,理想を求め続けてほしいと感じている。
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