原発問題について
以前,原発問題について,このブログで,再稼働させるかどうか難しいと書きましたが,
その後も色々考え,
再稼働に賛成と思っています。
もちろん,新しい安全性基準を設定し,安全なものから順次再稼働させる。
そのうえで,再生エネルギーの技術革新を進め,将来的に,脱原発できることを目指す。
しかし,現時点で,脱原発と唱えることは,目の前の問題にノーと言っているだけで,代替案がないと思う。
たしかに,電気代が2倍になり,より環境は汚染され,経済は大きく低迷し,治安が悪化する。そういったことをすべて受け入れても,何が何でも脱原発という方向に舵を切るという方針も考えられる。
本当に電力を使わないような生活に切り替える。
しかし,その方が人命を犠牲にしていると思う。
また,それでも脱原発に賛成という国民がどれだけいるのかという問題。
理由は,
① 火力発電・化石燃料による環境汚染がひどいこと。大きな公害が発生する。
② 火力発電の化石燃料は,永久に存続せず,数十年後には底をつくこと
③ 世界の人口が90億人になった時のエネルギー供給源として,現在では,原子力が不可欠なこと
④ 原発をゼロすると,2020年の電気代が現在比で7割も上昇すること。化石燃料の高騰によっては,もっと上昇する可能性も高い
⑤ 現時点で再生エネルギーは,コストが高すぎること(3倍から10倍かかる)ので,現時点で代替案になりえないことまた,原発部分をすべて,太陽光に切り替える場合には,千葉県の広さが必要で,100兆円規模の投資も必要。
⑥ 今の放射線量よりも,タバコの受動喫煙の方ががんのリスクが高いという報告もある。過度に不安になるのではなく,放射線量について,正しく判断することが大切
⑦ 携帯電話の電波もはがんのリスクを3倍ほど高めているという報告もある
⑧ 国民一人当たり,数百万の負担を強いられた場合,経済は低迷し,強盗・窃盗等の事件が増加し,治安が悪化すること。
⑨ 結果,財政破綻の可能性もますます高まる。
確かに,人命がすべてという考えはわかる。しかし,目の前にある危機のみに着眼し,20年後や30年後の危機は知らないでは,あまりにも無責任な気がする。
そういう意味では,反原発・反原発と繰り返している方は,少し,感情的になりすぎている気がする。
もちろん,その背景に,明確な理論が存在しているのであれば,いいのですが。
脱原発と声をあげている人には,そのへんについて,どうお考えなのか聞いてみたいなと思っています。
化石燃料の方が,毎年多くの人が命を失っている。
経済的損失が,年を追うごとに増えていく。それを本当に負担するつもりはあるのか。
将来,化石燃料が底をついた場合にはどうするのか。
燃料費が高騰した場合に,無限に電気代の値上げを許容できるのか。
私も,人命が一番である。でもだからこそ,日本国民の命を守るために,原発の再稼働を一部容認していくことが正しい気がしている。
もちろん,この辺の情報をしっかりと整理し,国民ひとりひとりが状況を理解できる状態にしたうえで,
しっかり,選挙で国民の判断を仰ぐべきだと思う。
以上は,わたくしの勝手な私見です。本当に国のエネルギー政策を左右する大きな問題なだけに,
一人でも多くの国民が考え,決めていくべき問題だと思っているので,あえて,述べさせてもらいました。
以下は,グロービスの堀さんがまとめた,原発に関する意見書です。
非常にわかりやすく,簡潔にまとまっていますので,興味ある方は是非読んでみてください。
http://globis.jp/files/file1002.pdf
http://globis.jp/files/file1003.pdf