学びにおける理解と暗記の関係について考える!

人生生涯学習ですが、

その時に、とても大切なテーマが理解と暗記の関係だと思います。

 

受験勉強でも、資格試験の勉強でも、専門知識の学習でも、仕事で使う様々なノウハウの勉強でも、理解と暗記の関係、バランスをどのようにするのかというのは、とても難しい問題です。

 

この答えは、脳の仕組みに大きく影響されるので、まだまだ人類の英知では解明できていない部分も多いと思いますが、今日は、少し自分の知りうる範囲の内容を踏まえて、暗記と理解のバランスについて考えてみたいと思います。

 

結論から言うと、学習は最終的には暗記をしないとテストで点を取ることも、普段使うこともできないが、

理解をすることで10倍以上効率的に知識を定着させることができると思っています。

 

以下では、その理由を説明していきたいと思います。

 

1.暗記しなければ結局使えない

テストで高得点を取ることを達成するためにも、日々の生活でその知識を使うためにも、暗記していないとあまり意味はないと思います。

 

どんなに理解していても、テストでは覚えていなければ答えられない。

また、日々の生活の中でも、覚えていない知識はすぐに取り出せないので、なかなか活用できない。

例えば、人の信頼を築くという行為一つとっても、どうすれば信頼を築けるのかを覚えておらず、いちいち人と接するときにグーグルで調べるわけにも行きません。

脳の中に入っている知識のみが、日々のあらゆる行動や思考に影響を与えていると思います。

 

なので、最終的には暗記しているということはとても重要だと思います。

 

2.単純暗記か理屈を理解して覚えるか

最終的には暗記しないといけない理由は説明したが、暗記するためには理解した方が数倍効率が上がります。日本語の文章とフランス語の文章を同じ分量覚えるのにかかる時間は圧倒的に日本語の文章の方が短く済みます。その理由は理解しているから。

また、その記憶がどれだけ持続するかも圧倒的に日本語の文章の記憶の方が長期間持続します。その理由も理解しているから。

有名な忘却曲線も、単純暗記を前提にした実験結果です。そのため、忘却曲線によれば、理解していない単純暗記に基づく記憶は、1日後には74%を忘れてしまいます。

しかし、構造や仕組みを理解した記憶は、一日ではなかなか忘れないのです。だからこそ、しっかりと理解したうえで、反復することが望ましいのです。理解した上の暗記は通常3回転から4回転ぐらい反復することで定着する可能性が高まります。

学習した1日後に1回目

その1週間後に2回目

その2週間後に3回目

その1か月後に4回目

と反復することで相当程度定着させることができます。

 

ただ、語学や歴史の年号などの定着は単純暗記の要素が強いですので、数学や実務科目の定着とは性質が大きく異なることに注意してください。受験勉強で歴史や語学の暗記のイメージの強い方は、理解が必要な実務科目の学習でも単純暗記に頼り、不効率になっているケースは多いと思います。

 

ここで、理解しているから記憶できる例を挙げてみたいと思います。

例えば将棋の棋士の羽生さんなどは、対局が終わるとすべての指し手の流れを覚えています。また過去何十局もの指し手の流れもすべて覚えているのではないでしょうか。

これは、我々将棋の素人からするととてつもない暗記力と思うかもしれませんが、そうではありません。羽生さんでも、素人が指した将棋の指し手の流れを覚えられないのです。

なぜかというと、将棋には、何百・何千という定石の指し手の流れがあります。羽生さんほどの方は、そのすべての定石の指し手を、なぜ捜査すべきなのかという理屈の理解をしたうえで覚えているのです。そして、プロの指し手は大部分がその定石どおりに進むので、覚えるのがそれほど困難ではないのです。

 

つまり、理解しているからこそ暗記でき、過去に暗記した知識をベースに新たな知識を暗記できるので圧倒的に定着が効率的になっているのです。

 

3.理解していないと応用は効かない

理解していない知識は、全く応用を効かせることができません。

パソコンのキーボードでも、日本語を入力する方法を仕組みを理解しないで覚えている場合には、日本語を入力することには問題はないですが、キーボード全体の様々な機能を使いこなすことはできません。

また、損益計算書の利益はここに書いてあるということを覚えても、そもそも利益とはどういう概念なのか、利益と純資産の関係は、営業利益と当期純利益の関係はなど、様々な仕組みを理解していないと、その知識を応用的に活かしていくことは難しいと思います。

なので、理解していない知識は、それにしか使えず、なかなか応用的な成果やシナジー効果を出すことは難しいと言えます。

 

4.理解は次の学びの理解を圧倒的に効率化させる

将棋の定石が1,000個あると仮定しましょう。この時に最初の100個から200個程度の定石を理解し、定着させるのは相当に苦労します。なぜなら新しい理解や知識がとても多いからです。でも、201個目から1,000個目と進めば進むほど、理解する時間、定着させる時間は何倍にも効率化されていきます。その理由は、過去の定石と同じ構造の部分などがどんどん増えてくるからです。これは学びの移転を言われる効果で、様々な論点や知識を理解していくことで、その他の論点や知識の理解がどんどん効率的になることを意味しています。

そのため、様々な知識を理解できれば出来るほど、新たに学ぶ知識の効率化が図れます。

 

3.と4.の効果が重なると、単純暗記に比較して、理解して定着させる方学習の方が10倍以上効率になるのです。

 

5.理解していなくても、暗記なんてしなくても知識はグーグルで調べればいいじゃんという考えについて

テスト勉強であれば、理解していないと意味がないことは異論はないと思うのですが、実社会で使う知識はグーグルで調べればすべて乗っているのだから、今後知識を知っていること、知識を理解していることの価値はどんどん低下すると言われることも多いと思います。

私は、この考えには、180度反対です。

なぜなら、知らない知識はグーグルで調べても、ほとんど理解できないし、活用できないと思っています。

例えば、住宅ローン減税やふるさと納税の節税効果などの知識を得たい場合に、グーグルで検索すれば無限に説明したサイトが登場します。

所得税などの仕組みをしっかり理解している方であればこのようなサイトを読めばすぐに住宅ローン減税仕組みやふるさと納税の仕組みなど、新しく知りたい内容を理解し、活用できるはずです。

しかし、所得税の仕組みや複利計算の仕組みを全く知らないと、そもそも累進課税って何?所得控除と税額控除の違いって何?確定申告って何?所得税と住民税って何が違ってどう計算するのという前提知識がないので、理解もできないし、仮に理解したつもりになっても確信が持てないので、結局その知識に詳しい専門家にアドバイスを受けることになると思います。

 

また、ネットの情報は、90%以上が怪しい内容のものが多いです。そもそも知識のない人が書いていたり、自分のポジションから有利になる情報を流している記事がほとんどです。

そのような情報社会の中で、どの情報が正しいことを言っているのかを見極めるためにも知識が必要なのです。

このようにネットにあふれる情報を活用するためにも、正しい知識と正しい理解をどれだけ自分の脳の中に養っているかは大切です。

ですので、ネットでどんどん検索して学ぶことができる方は、そもそも知識量がある程度あるという認識が必要だと思います。

よって、今後ますます一人ひとりが自分で意思決定していく時代には、知識を理解したうえで習得しているかということの重要性は増すと言えるのではないでしょうか。

 

6.理解の仕方を学ぶことが何よりの財産になる

このように、これからの情報社会や変化の速い時代で、正しい選択をし続けるためには、幅広い知識とその知識に対する理解が必要になります。

そのためには、一つでも多くの知識を理解して習得していくことが重要なのですが、その際にこん後ますます重要になる力が、理屈を、構造を理解する力だと思います。

理解する力を養うことで、益々理解する時間が効率化され、脳に残る知識の量を飛躍的に増やしていけます。

 

7.すべてを理解してから暗記しなくてもいい

上記の様に理解することで、学習の効率は10倍以上高まることを説明してきましたが、すべてを理解してから学習を進めていく必要はないと思っています。

パソコンの仕組みを理解していなくてもキーボードは打てますし、太陽は東から登ると覚えているだけでも使える知識もあります。自分がその分野を極めて専門家になる、その知識を様々なことに応用して活用していきたい場合には、理解がとても重要になりますが、単に知っていればよく、応用などする気がない知識も多いと思います。

 

また、暗記しておいて後で理解できるということもあると思います。本当は最初に理解した方が効率的ですが、暗記していたからこそ、何かのタイミングで、『あ、そういうことか』と理解できることも多いと思います。

太陽と地球の関係も、後でその構造は理解できますが、子供のころから朝になれば太陽が出て夜になれば沈むということを覚えているからこそ理解できることもあります。

なので、何でもかんでも理解が先という気はないですが、多くのことは仕組みを理解した方が効率的に習得できます。

 

 

よって、あらゆる学びに対して、理解すればするほど効率的に案るという大原則を意識したうえで、しっかり理解しておいた方がいい知識と、表面的な結論だけ知っていればいいことを一人ひとりが使い分けながら学習してもらうのが望ましいと思っています。

 

だからこそ、専門家を目指す公認会計士試験、大量の範囲を効率よく定着させ、応用力も求められる公認会計士試験では、正しい理解の上での定着を意識してもらえればと思います。

 

以下の会計の王道の学習法も併せて参考にしてみてください。
http://blog.cpa-net.jp/study-accounting.html

 

 

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