
公認会計士の女性合格者の割合は近年では20%程度にまで上昇してきており、今後ますます増加することが予想されています。
米国では合格者の50%が女性ですので、今後日本でも増加していくでしょう。
その理由は、公認会計士の仕事は女性にとってメリットの大きい環境という個と、また、これからの時代に女性にとって益々大きなメリットがあるからと言えます。
公認会計士の魅力は、
・三大国家資格としての社会的ステータス
・監査業務、税務業務、コンサルティング業務、独立開業、大企業での専門業務など職業の選択肢が多い
・初任給550万円程度、30歳での平均年収1,000万円などの安定した高収入
・定年に関係なく、一生涯働ける
・グローバルでの活躍がしやすい
などが一般的ですが、
今回は、私が37歳まで生きていて感じる、女性公認会計士特有の5つの魅力を説明したいと思います。
1.男性と完全に同等の評価
まず、男性と全く平等に評価を受けられるというメリットがあります。日本社会はまだまだ女性の社会進出が遅れていると思いますが、公認会計士は、女性の上司も多いですし、次期公認会計士協会会長も女性が選出さるなど、女性にとって、とても働きやすい環境であると思います。
2.ワークライフバランスを取りやすい
公認会計士は数年勤務し一人前になれば、時間のコントロールがしやすいという特徴があります。今後益々、家庭と仕事の両立のしやすい環境が進むと思いますので、育児休暇、時短勤務は当然として、残業のない勤務形態や、出張がない勤務形態などを選びやすい仕事と言えます。
私の2児の父親なので、子供が幼児期の子育ての大変さは痛感しています。職場が子育てに理解があるかどうか、仕事の時間コントロールがつくかどうかはとても大切ですので、その辺も公認会計士という仕事は女性にとって働きやすいと言えます。
また、監査法人・会計事務所・企業の経理財務部など、多様な職場環境もありますので、ご自身の希望する労働環境を選択しやすいというのも大きなメリットと言えると思います。
3.パートタームという選択肢
公認会計士はフルタイムで勤務する以外にも、パートタイムという仕事の仕方ができます。これはアルバイトとして日当をいただく形態ですが、監査法人で数年勤務し、一人前の公認会計士になっていれば、日当の相場は40,000円から60,000円程度と言われています。
自分のライフワークバランスを優先しながら、専門的な仕事をパートタームでできるというのは女性には大きなメリットだと思います。
4.転勤について
公認会計士は強制的な転勤がないというメリットがあります。また、希望すれば日本中の事務所や海外のネットワーク事務所でも働きやすいという環境があります。
このような特徴は、将来御結婚後に転勤になってしまったために退職するという可能性を下げてくれますし、結婚相手が転勤になってしまったので一緒に転勤先についていく際にも、ご自身も転勤先で新たな事務所に勤務できるというメリットがあります。
このように、女性が公認会計士を取得することで、生涯仕事をしたいと思えば続けられるという環境があります。
5.キャリアウーマンか専業主婦かで悩まなくて済む
生涯キャリアウーマン思考なのか、自分は専業主婦になりたいのか、それは人それぞれだと思います。ただ、私が感じるのは、女性も長い人生の中で考え方が変わることが多いということです。
もともとキャリアウーマン思考だった女性が、出産を機に考え方が大きく変わることもあれば、もともと専業主婦希望の方が、もっと自分も社会で活躍したいという想いを抱くこともあると思います。
この点、通常の企業ですといったん退職してしまうと、正社員として復職することが難しいことも多いと思います。そのため、優秀な女性があまり時給の高くない、専門的なスキルを必要としていないアルバイトに、仕方なく就職しているような現状は非常にもったいないと感じます。
その点、公認会計士は、一度退職しても、事務所に正社員として復職することが容易なので、長い人生でライフとワークのバランスを本当の意味でコントロールできると思います。
もちろん、資格を取得するためには2年間から3年間程度の学習を必要としています。それでもこれからの時代には、上記のような大きなメリットがあるので、女性の公認会計士合格者は益々増加していくと思います。
自分の人生なので、自分でしっかりコントロールして、自由に意思決定して生きたいという方は、是非公認会計士を目指してみてもいいのではないでしょうか。